ミステリー・サスペンス・ハードボイルド 

子供の眼〈下〉
子供の眼〈下〉
新潮社
price : ¥900
release : 2004/01

サマー・アポカリプス
サマー・アポカリプス
東京創元社
price : ¥903
release : 1996/03

本格の中の本格

笠井潔の矢吹シリーズといえば、思想対決が売りですが、この作品はまず本格ミステリーとして素晴らしい。緻密な作品構成はただただ感嘆するばかり。二度殺された死体の謎を解くくだりは鳥肌ものです。笠井潔の本格作家としての実力が良くわかる本です。また本作で対決している思想家はシモーヌ・ヴェィユです。
屍鬼〈4〉
屍鬼〈4〉
新潮社
price : ¥780
release : 2002/02

第三部八章〜十九章

屍鬼はついに正体を現したが、静信は悩むだけで何もしない。敏夫は何とかしようとするが、一人途方に暮れるばかりである。また、多くの村人も何かおかしいと感じながら、現実から目を背けてしまう。外場村は死によって包囲されつつあるのだが、その危機を救う者は現れないのだろうか?
聖なる黒夜
聖なる黒夜
角川書店
price : ¥2,100
release : 2002/10

嵐のような小説

今までに読んだことのない、まるで嵐のような作品だった。次々と展開されるストーリーは息をもつかせない。人間の絆という糸が複雑に絡み合い、どこでどう繋がっているのか、真相を知るたびに驚きの連続だった。人に弱みを見せない強がっている人間こそ、実は人にやさしくなぐさめられたいと願っている人間なのではないだろうか。その心の弱さが見えたとき、読む人は胸を揺さぶられるに違いない。この本に込められた作者の思いは限りなく深く、重い。
エル・ドラド〈上〉
エル・ドラド〈上〉
新潮社
price : ¥580
release : 2006/04

錆びる心
錆びる心
文藝春秋
price : ¥470
release : 2000/11

面白く読めました。

桐野夏生という作家は長編主体で好作品を連発していますが、本書のような短編にも才能のほとばしりを感じることができます。
「虫卵の配列」はタイトルが秀逸。想像しただけで私も気持ちが悪いです。「羊歯の庭」は男の悲哀とずるさが入り混じっております。「ジェイソン」はユーモアあふれる小作品。「月下の楽園」は廃退の美学、描写の上手さが光っております。「ネオン」はちょっと悲哀を感じます。「錆びる心」は秀逸。どれをとっても面白く読む事が出来ました。
フォー・ディア・ライフ
フォー・ディア・ライフ
講談社
price : ¥750
release : 2001/10

心にしみる

無認可の保育園、そこに子供を預けに来る人たちにはそれぞれの事情がある。ハナちゃんはそんな彼らのために奔走する。探偵と園長。この両極端ともいえる二つの仕事を無難にこなし、かつ人を思いやるハナちゃん。そんなハナちゃんが巻きこまれた事件。それは人と人との利害関係が複雑に絡み合ったものだった。
自分が傷ついた分、人はやさしくなれる。そして人の痛みも分かるのだ。ハナちゃんはまさにそんな男だ。こういう保育園に預けられた子供たちは、きっとやさしい子供になっていくのだろう。人と人とのふれあいが、心にしみる作品だった。
千尋の闇〈下〉
千尋の闇〈下〉
東京創元社
price : ¥861
release : 1996/10

そろそろ飽きてくる頃

 この本は文庫本で上下巻に分かれていて、総合評価は個人的にはすごく高い。しかし、何層かの「入れこ」構造になっていて、すぐにそれに気付いてしまう。ということは、下巻に入ってくると、そろそろ展開が見えて飽きてくるでしょう。終盤は展開が盛り返してくるので、そこんところ少しばかり我慢が必要かもしれない。作品としては非常にすばらしいものですから。
人獣細工
人獣細工
角川書店
price : ¥520
release : 1999/12

SF読者じゃない私でも、楽しんで読めました!

 テンポよく読みやすくて、いっきに最後まで読めました!
短編は全部で三つですが、最初の『人獣細工』と、最後の『本』が特に面白かったです。
SFで、しかもホラーな小説ですが、科学科学の理づくめじゃなくて、分かり易く書かれています。
しかも文章自体にもどこかしら幻想的な表現があるのが印象的でした。
巧妙にストーリーにトリックが使われていて、ぐんぐん話の中に引き込まれます。
『人獣細工』はまさかまさかと思わせておいて、ぞっとするような結末に、後味の悪さを感じながらも、何故だか『ああやっぱりそうか』と満たされていました。
『本』は逆にホラーとコメディは両立するのか!という新たな感想を抱きました。ホラー小説を読んで途中笑ってしまったのは初めてです。

本当におもしろい小説を書く人です。この人の他の作品も読んでみてください。

QED 神器封殺
QED 神器封殺
講談社
price : ¥977
release : 2006/01

ユグドラジルの覇者
ユグドラジルの覇者
角川書店
price : ¥1,575
release : 2006/06

天を衝く〈2〉―秀吉に喧嘩を売った男九戸政実
天を衝く〈2〉―秀吉に喧嘩を売った男九戸政実
講談社
price : ¥770
release : 2004/11

ラスト・ライト
ラスト・ライト
角川書店
price : ¥940
release : 2005/04/23

「ニック・ストーン」シリーズ第4巻

今回のテーマは「狙撃」。狙撃の仕方(銃の撃ち方)だけでなく、偽装の仕方から下調べの仕方といった、マクナブお得意の濃いディテール満載。主な舞台はパナマ。よってジャングルでの戦法も詳しく書かれている。

日本人にとってはほとんど親しみがないパナマ。もちろん「パナマ運河」くらいは知っているだろうが、実際に白地図を見せられて「パナマはどこか?」と聞かれて正解できるのは、ごくごく僅かだろう。パナマと聞いて忘れてはならないのはアメリカのパナマ侵攻と撤退。それがパナマに、そして周辺諸国にどのような影響を及ぼしたのか詳しく書いてあり、教養を増やすことができる。

ストーンは同業者の007のような現実離れしたスーパー・スパイではない。ミスも犯すし、銃も排出不良を起こす始末。情緒も不安定である。そんな、物凄く人間臭いストーンだからこそ、余計に親近感が湧いてしまう。そこが本シリーズの魅力だ。

背教者カドフェル 修道士カドフェル20     文社文庫
背教者カドフェル 修道士カドフェル20 文社文庫
光文社
price : ¥660
release : 2006/03/14

グルメ探偵、特別料理を盗む
グルメ探偵、特別料理を盗む
早川書房
price : ¥903
release : 2006/05

惜春
惜春
講談社
price : ¥540
release : 2006/04/14

私の骨
私の骨
角川書店
price : ¥600
release : 1997/04

ちょっと涼しさを求めるなら

歴史もSFも、そしてホラーまで。この方はジャンルが広いですね。
どれを読んでも面白く、どれを読んでもゾゾッゾーっときます。
天使の囀り
天使の囀り
角川書店
price : ¥800
release : 2000/12

ぞわ〜っときます

 この作者の作品を読むたびに表現能力の高さに驚かされる。とりわけ「天使の囀り」は読者自身が、登場人物に成り代わったような感覚を覚え多くの方が鳥肌を立たせたことだろう。

 ストーリー展開も秀逸だ。一見、無関係なことが最後には一つにまとまっていく。小説だから当然のことではあるが、ばらばらの事柄も、きちんと読者が推理すればつながりを予測できるという点がすばらしい。(但し、それなりの勘と推理力を必要とするが。ちなみに私にはわからなかった。)また、トリックにあたる部分も、前半部を読んだだけではオカルト的なホラーなのかと思わせるが、後半部で説明のつく落ちが用意されている。
 全ての要素が抜群に素晴らしい。ミステリーとしては最高クラスに分類されるだろう。星が4つの理由は、描写の臨場感が生理的に受け付けない類のものであったため、じゃっかん気持ち悪すぎ、減点させてもらった。

孤宿の人 下
孤宿の人 下
新人物往来社
price : ¥1,890
release : 2005/06/21

久々に涙を誘う人物の創造

失礼ながら、宮部作品を読んで泣いたのは久しぶりです。泣かせる場所とわかっていてもラストに泣いてしまったのは、ひとえにほうという少女の造形のうつくしさゆえです。スト−リ−の幕切れが見えているだけに、バタバタと筋書きが進んでいくのですが、ほうにだけは確かな手触りが感じられます。あとの人物はどうも、いかにも映像的というか(それもマンガとかアニメとか)、陰影にかけるというか、どこか浅い感じです。加賀殿にも宇佐にも、もう少し深みがほしかった。加賀殿の運命の悲哀も、書き込めばもっともっと読みごたえが出たでしょうに、もったいない。それを補ってあまりある最後の涙体験でしたので、ほうに☆5つとしました。(初期の宮部作品の物凄さはもう戻らないのかなあ。やや甘の☆5つにはその期待がこもっているのですけど。)
鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで
鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで
光文社
price : ¥620
release : 2000/04

異能者でなくて良かった

超能力者に関する短編集です。
他の2作に関してはラストにかすかな救いがありますが、クロスファイアの前作に当たる燔祭は、異能者である主人公のクロスファイアにおける悲しい宿命を考えると、感慨深いものがあります。
逆説の日本史〈10〉戦国覇王編―天下布武と信長の謎
逆説の日本史〈10〉戦国覇王編―天下布武と信長の謎
小学館
price : ¥1,628
release : 2002/10

信長の偉大さが分かる本!

本書を読了して感じられることは、井沢氏も後書きにて叙述されているよう
に、織田信長は世界史級の人物・英雄であるということである。
ともすれば残虐極まりない暴君として描かれがちな信長像は、なるほどそれは
決して間違いではなくとも、一面的な見方に過ぎないことが了承されると思う。
譬えば、あの悪名名高い比叡山焼き討ちも、信長には其れを断固として行うに
足りる合理的理由があったことも、本書の記すとおりである。
ただ一つ残念なことがあるとすれば、光秀の反逆の理由に説得性がやや欠けることだ。
しかし、それを差し引いても本書には十分な価値があるだろう。
破戒裁判 新装版  高木彬光コレクション
破戒裁判 新装版 高木彬光コレクション
光文社
price : ¥720
release : 2006/06/13

チョコチップ・クッキーは見ていた
チョコチップ・クッキーは見ていた
ソニーマガジンズ
price : ¥903
release : 2003/02

お菓子探偵

おいしいものの前では誰しも口が軽くなるって発想が面白かった。
今まで読んできた小説の中で色々なケータリング探偵が登場したけど、お菓子探偵という設定は始めて読んだので新鮮さを感じながらスラスラと読めました。
主人公のハンナはもちろんの事、ハンナの周りの登場人物も魅力的で好感が持てます。
小説の中にハンナのレシピが載ってます。
女の人なら作ってみたくなるようなレシピばかりなんで楽しめますよ。
シリーズものとしても今後とも読んでいきたくなりました。
今後もハンナのクッキーが犯罪を解決に導いてくれるでしょう。
上と外〈5〉楔が抜ける時
上と外〈5〉楔が抜ける時
幻冬舎
price : ¥480
release : 2001/06

本当に最高潮です

物語はテンポよく進み特に5巻は一番面白かったです。
儀式に落第した少年達は何処に?そして失敗に終わりそうだった練はどうやって危機を切り抜けたのか?
本当に自分が練になった気分で読めました。

それにしてもニコの存在は光ります。
果たして彼がどんな存在なのかは6巻の最後に分かるのですがそれまで彼は本当に謎の少年です。

でもこっちが無事に済んだらあっちが問題にと練と千華子はどんどん試練に巻き込まれちゃい
ますよね。

手に汗握る5巻でした。

ベルリンの秋〈上〉
ベルリンの秋〈上〉
集英社
price : ¥880
release : 2001/03

う〜む、なんとも・・・・

文体がやや稚拙だけど、読み物として十分楽しめる。
一気に読めて知識も得られる。
一方、「カテリーナ」「シルビア」とのラブロマンスは、日本人男性(著者の年代の?)が抱く幻想そのもの。あまりに露骨過ぎて、恥ずかしいくらい・・・・
浪漫的恋愛
浪漫的恋愛
新潮社
price : ¥700
release : 2003/05

大人の恋の代表作

暗い夜空を青白く照らす月をモチーフにした,お互いに家庭を持つ男と女が強く惹かれ合う恋の物語。
暗い夜空は,主人公千津の母親が,許されない恋の果てに精神を病み,やがては家族を捨て死を選んだこと。そのことがあって千津は決して身を焦がすような恋はしないと自分の心を閉ざしてしまった心の闇。
青白く光る月は,2人の許されない状況に自分の心を抑制しつつも,静かにそして強く,押さえても押さえきれないほど熱くお互いを求め合う心の炎。
千津は自分の母親の呪縛に怯え,自分もやがて同じ道を歩むのではないかとの想いの中で,それでもお互いの心と体を強く求める燃え上がった恋の炎を全て自分自身で受け止めようとする。そうすることで母親の呪縛から逃れようとするかのように。
ただやみくもに突き進む恋ではない。常に周囲に気を配り,お互いの家庭には踏み込まず,抑制と理性を守りながらの恋である。お互いを求め合う気持ちを抑えきれなくなった時に,2人が最後に選択した結末とそこに行くまでの深く切ない苦悩。
あえて言う「若くない2人」の恋であるが,これほど純粋に惹かれ合う2人を見ていると,恋に年齢や条件は関係のないことが分かる。
「恋するとは,惹かれ,好きになり,溺れる。ただそれだけのこと」というフレーズそのものが描かれている。
許されない恋とか不倫とか,そんな単純な言葉でこの2人を語るのは間違いである。
本当にすばらしい大人の恋がみごとに描かれている。
嗤う伊右衛門
嗤う伊右衛門
中央公論新社
price : ¥580
release : 2004/06

文章が難しいです

文章が少し難しいので読みづらいかもしれません。
主人公はお岩さんと旦那の伊右衛門。
話の途中、周囲の人の影響で夫婦が思うように生活できなくなったりして、かわいそうな夫婦です。
ただ最後はかわいそうな形ではあったけども夫婦二人で一緒になれてよかったもかもしれません。伊右衛門がお岩を心から愛していたんだと最後になって分かりました。少し切ない最後でした。
ベルリンの秋〈下〉
ベルリンの秋〈下〉
集英社
price : ¥940
release : 2001/03

またまた何度も読み返しました

プラハの春では13歳の子供であったカテリーナの娘シルビアとカテリーナとの悲劇的結末を迎えた亮介とのその後の物語。

このベルリの秋は史実というよりは、東と西の体制に阻まれる2人恋愛が書かれている作品で、作品自体の格の高さではプラハの方が上と思いますが、こちらのシルビアの方が人間味があり親近感を持って、また、シルビアの亮介に対する一途な思いに涙し、その亮介との運命に圧倒されながら、一気に読んでしまいました。

波乱を乗り越え、作品の終盤にシルビアが亮介と出逢ったころを回想するシーンが出てきますが、ここを読むとまたプラハの春を読みたくなるという恐ろしい事態(笑)に陥ってしまうくらい、プラハもベルリンも何度も読み返した作品です。

風が吹いたら桶屋がもうかる
風が吹いたら桶屋がもうかる
集英社
price : ¥560
release : 2000/07

お約束

毎回、ほとんど同じシチュエーションと台詞回しにも関わらず、ほのぼのとした謎と登場人物が、飽きさせずに読ませる。
死都日本
死都日本
講談社
price : ¥2,415
release : 2002/09

今、読むべきです。

九州地方で地震が多発している今、
今の日本の経済下。
私は鹿児島に住んでいる者ですが、恐ろしくなりました。
高校生でも充分に読めます。
心霊探偵・八雲 赤い瞳は知っている
心霊探偵・八雲 赤い瞳は知っている
文芸社
price : ¥1,050
release : 2004/09/24

キャッチコピーは伊達じゃない!期待の新人登場

 テンポのいいストーリー展開とクセのあるキャラクターたちの掛け合いが絶妙でサクサク読んでいける。
文章も読みやすく、シーンが頭の中に浮かんでくるようで、ドラマを見ているような感覚が新鮮。
ライトノベルに近い感じだが、こういったジャンルが好きであれば年齢問わず楽しめる作品。
「金田一少年の事件簿」や「薬師寺涼子の怪奇事件簿」などが好きな方には特にお勧め。
 この作品、シリーズ化を前提に書かれているため、今回は序章に過ぎない。
続きが出版されるかどうかはこの本の売れ行きに左右されるらしく、
続編を希望する私としてはぜひ多くの方々に手にとっていただきたい作品である(笑)
マルタの鷹
マルタの鷹
早川書房
price : ¥693
release : 1988/06

ハードボイルドの記念碑

私立探偵をやっているスペードの事務所に女がやってきてある男の尾行を依頼します。スペードの相棒がその仕事を引き受けますが射殺死体で発見され、直後に尾行対象だった男も撃たれるというお話です。

「RED HARVEST」では一人称記述でしたが、今回は三人称で記述されておりスペードや登場人物の内面は行動を通して窺うことしかできなくなります。ドライな書き方といいハードボイルドの完成品として申し分ないものでしょう。
安易に人生観や感情を吐露することなく行動で語りかけてくる姿は強く印象に残ります。

ハメットは作品を発表した時期が限定されていて、しかも日本では他の作品がなかなか手に入らない作家ですが、それでもサム・スペードという名前を人々の心に刻み込んだそのエネルギーには驚きを禁じ得ません。

震える岩―霊験お初捕物控
震える岩―霊験お初捕物控
講談社
price : ¥730
release : 1997/09

現代人に解りやすい時代物

最近面白い本を読んでいなかったので、確実におもしろ作品を提供してくれる宮部氏の作品を探していたところこれを発見。お初がシリーズになっているなんて知らなかった。凄く面白いという訳ではないけども、シリーズの楽しさを味わえたし、なんせやっぱり構成がさすが。この案件とこの案件こうやって結びつくか〜といつもながらに感心。現代人に解りやすい時代物になっておりやした。良かったら私のHPもご覧になってください。
数奇にして模型―NUMERICAL MODELS
数奇にして模型―NUMERICAL MODELS
講談社
price : ¥980
release : 2001/07

オタク心理まで見事分析しきった森ワールド

1998年リリース。S&Mシリーズの第9作。標題と構成はますます軽めになっている(●^o^●)。
S&Mシリーズの中でおそらく最も異色なのは本作だろう。『理系』が売りの森氏がここまで日本の誇る『オタク文化』を深層部までミステリーに仕立てたのは意外でもあったが、『理系』と『オタク心理』というのは案外近いモノなのかな、と純粋文系の僕など思ったりした(●^o^●)。

モデラー心理というのは建築の世界と確かに密接に隣接しているのだろう。同じ理系学部に入っても建築に入れば毎日毎日デッサンと造形の繰り返しらしい。確かに立体的に物体を創造するということが建築なのだろう。よって、モデラーたちの心理分析にはなるほどと唸らされるウンチクが本作からは溢れている。特に完璧にプロトタイプをスキャンしたいという心理の分析は特に秀逸だ。

閑話休題。森ワールドは実に明るい。同じ首無し死体を扱っても法月綸太郎の『生首に聞いてみろ』とは大分違う。この明るさが人気の秘密だな、とか思う。セリフ的には萌絵の同級生の金子君のセリフが光っている。特に「最近ラム・ダブラ入れたからな」が、気に入った。(●^o^●)

子供の眼〈上〉
子供の眼〈上〉
新潮社
price : ¥940
release : 2004/01

恋って楽しいけど,愛ってツライ…

星3つにするか,4つにするか非常に悩んだ。
なぜ3つかというと,前作の「罪の段階」に比べて今回はテリの出番がすごく少ないっ。しかもクリスとのやりとりがまったくないっ。
これじゃあ美味しいところが抜け落ちているじゃん…。くおー。

ただでもしかし,「恋って楽しいけど,愛ってツライよね…」と思いながらずっと読んでいた。人間,相手の重荷をどこまで引き受けながら生きていかなければならないのだろうか。幾度となく遭遇するどうしようもない悲劇の中で,けなげに自分ができる限りの正しい道を歩もうとする登場人物たちに切なくなった。
ずっしりとお腹にくる重さを評して星4つ。

レモンメレンゲ・パイが隠している
レモンメレンゲ・パイが隠している
ソニーマガジンズ
price : ¥924
release : 2004/10

やっぱり面白い!

今回はドラッグストアで化粧品を売っていたあのロンダが被害者に!
ロンダの家にはクッキージャーで金曜日にしか売っていないハンナのレモンメレンゲパイが…。

今回はマイクもハンナの捜査に目をつぶるご様子。スウェンセン家の末娘、ミッシェルもついに登場します。前作に出てきたハンナとノーマンのドリームハウスをめぐってマイクがやきもちを妬いたりハンナ自身もプロポーズされるのかしら?と思い悩んだり。ダイエットまではじめる始末。妊娠したアンドリアももちろん大活躍です。

シリーズを続けて読んでいる人ならすぐに犯人がわかってしまうとは思いますが、それでも人間関係の面白さと美味しそうなクッキーで楽しませてくれる作品です。

千尋の闇〈上〉
千尋の闇〈上〉
東京創元社
price : ¥861
release : 1996/10

ゴダードの最高傑作

 ゴダードの作品はミステリに分類されており、確かにそのとおりではあると思う。そして、ミステリとしてのできは秀逸としか言いようがない。しかし、読むことを止めることができないほどの魅力を持った作品であるより大きな理由は、人の心の襞を丹念に描いていることにあるだろう。

 そんなゴダードの作品群の中でも、本書は最高傑作といってもいいのではないだろうか。心にしみる言葉と、十重二十重に張り巡らされた謎に酔うことができるだろう。

緋色の記憶
緋色の記憶
文藝春秋
price : ¥610
release : 1998/03

教師の不倫事件が変えた少年の運命

一人の老人が、少年時代の事件を回想するスタイルの小説。アメリカ東部の片田舎に赴任して来た美しい独身の女教師と一人の男性教師との不倫事件を軸に、彼らと主人公の少年との関わりが描かれている。終始重苦しい雰囲気で話が進み、暗い結末を予感させる。推理小説というよりも、少年時代の一つの行為の重さを一生背負い続けたの男の、苦悩に満ちた告白小説といった趣が強い。夏目漱石の「こころ」を連想させられる面もある。私は一般に暗いタッチの小説は好きな方だが、本書の場合途中から話の展開が大体予想でき、少々退屈させられる。英語は分詞構文が多用される凝った文体で、結構読みにくい。
初等ヤクザの犯罪学教室
初等ヤクザの犯罪学教室
幻冬舎
price : ¥520
release : 1998/04

浅田作品の元ネタ帳。

既に多くの浅田作品を読まれている方には、結構馴染みのある話が多くハツモノは少ないかもしれません。この作品は、鉄道員などで注目を浴びる前のものですから、順序からすれば此方が先なのですが。著者の作品のルーツ、背景と思えるような事柄をうかがい知ることが出来ますので、ファンの方にお勧めです。極道放浪記とよく似た感じの作品です。
ツイン・ピークス―ローラの日記
ツイン・ピークス―ローラの日記
扶桑社
price : ¥550
release : 1991/06

怖かった・・・

怖いです。リアルさといい、なんともいえぬ喪失感といい。ローラはその死体のみでTVでは殆ど出てこないし謎謎々なのですが、あの第1話やローラ・パーマー最期の七日間にはこう繋がっているのかと、新しい発見(当たり前か?)がテンコ盛りです。何度も何度も読み返してしまう面白さです。まさに日記。まさに盗み読み?みたいな。
古寺歩きのツボ―仏像・建築・庭園を味わう
古寺歩きのツボ―仏像・建築・庭園を味わう
角川書店
price : ¥760
release : 2005/04

まさにツボ

 
ある日突然お寺参りの魅力にとりつかれた私にとって、
最大の悩みは仏教の知識ではなくて、
”どのように拝観をお願いしたらいいのか”
”お礼はいくらにすればいいのか”
ということでした。

古寺案内書は数多いのですが、
それらの著者はお寺側の”特別扱い”を受けている場合が多く、
一般の参詣者にとって参考にならないこともある。
「事前に手紙や電話で拝観をお願いし、
平日の天気の良い日に訪ねるとよい」
――といった具合に、著者の体験に基づいて
お寺参りの初心者の不安を解消してくれます。

ZOKU
ZOKU
光文社
price : ¥870
release : 2004/10/20

つぼでした。

好きな作家は?と言われると、森博嗣は1番か2番目に出てくる人です。犀川&萌絵シリーズとVシリーズがとにかく好きで、中でも気に入ってる本は何度となく読み直してる。自分の中で、シリーズ内でも好きな話とそうでもないのがあって、あとミステリとしてより、登場人物たちの進展や掛け合いが面白くて好きな話も。相当好きな作家なのに、実は専ら図書館頼り・・・。凝り性なほうなので、集めだしたら絶対全部集めたくなる自分がいるのです。特にシリーズ物は、好きなやつだけ買おうかと思っても読んでたら絶対途中の話が気になってしょうがなくなることがわかってるっ汗 出てる本の量が多いので、お金のことも置き場所のことも困ってしまうからなあ・・・。

そんな中、図書館に行くと絶対真っ先に行く著者名Mのコーナー(宮部みゆきも好きなので)でまだ読んでない、やった!と思って手にとったZOKU。
爆笑でした。なんていうか・・・正に、私にとってつぼ。そこここに散らばってるジョークがおかしくておかしくて、いつものことなんだけど、家族がテレビ観てても本読み出したら耳にも入らない私は、いきなり声をあげて大爆笑して、シリアスな番組観てた母親をめっちゃびっくりさせたり・・・。何回くらい笑ったかなー。話も面白いんだけど、とにかく登場人物がいちいち濃くて、その会話内容やら掛け合いにホント笑わされます。
私ももともと愛知県民で、「那古屋」は地元みたいなもの。犀川・萌絵シリーズでもローカルなネタにくすくす笑いはさせられていたものの、今回のシリアスな顔でさらっと言われているジョークは爆笑だった。「封印再度→-WHO INSIDE-」に何度目かの読み直しの時気づいて(遅い?)ぞくっときた私は、はー、またやられたーって感じでした。

文庫で出たらこれは買おう、と決めてた本。これは、いつもの森ミステリと雰囲気が違うし、表紙などもシリーズものと違うので、集めなきゃ!という気にさせないから。現在留学中の私は、いつも「日本に帰ったら読みたい本」リストを作ってるんだけど、これは家族に頼んで、送ってもらうつもりです。家族にはよく、「ちょっとこれ聞いて、面白いから!」とやるんだけど、これは、ほんとにさらっと笑わせてきすぎて、最初から読んでもらわないとわからないから悔しい・・・。こんなにうけたのって私だけかなあ?

ジーヴズの事件簿 P・G・ウッドハウス選集1
ジーヴズの事件簿 P・G・ウッドハウス選集1
文藝春秋
price : ¥2,900
release : 2005/05/27

もうっ最高でした!

タイトルからしてちょっとミステリーなのかな?と思ったら、これが抱腹絶倒!のんきなお金持ちバーティと素晴らしき執事ジーヴズのコンビは素晴らしい。ジーヴズのご主人様へのファッションチェックもおっかしい。久しぶりに爽快感溢れる作品に出会いました。短編集なので忙しい方にこそ読んで欲しいです。
江戸川乱歩全集 第19巻 十字路
江戸川乱歩全集 第19巻 十字路
光文社
price : ¥980
release : 2004/09/10

水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪
水没ピアノ―鏡創士がひきもどす犯罪
講談社
price : ¥1,155
release : 2002/03

下手に他人に勧めると友達減りそう

東浩紀が絶賛してたので読んでみた。
一言、ああ、メフィスト賞作家だなあ、と。

クオリティは決して低くないと思う。
それにしても、
痛い。暗い。
リアルな描写ではないのに、指先がじりじりする。
衝撃で電車降り過ごしました。

こうしたミステリーに耐性のない人は読まない方がいい。
あと子供にも読ませたくない。

目次ページのイラストレーションが Radiohead の "Kid A" や "Amnesiac" のジャケットを彷彿とさせたり、オースターの引用が多かったりと、本質と異なる部分で好みに合っていたので、星は多め。

湖に映る影
湖に映る影
二見書房
price : ¥1,000
release : 2003/09

楽しく笑える

この作家の書くものはどれもいいけれど、じつは個人的にはこれが一番のお気に入り。何の賞ももらっていないけれど。
どの作品でも男性は外観はすっごい美形で、自ら好んで軽薄そうに振舞うけれど、その背景には繊細な感情が働いている。女性主人公はどれも個性的。で、なかでもこの作品のヒロインが、きわめつけにユニークと感じる。はっきりいってこのヒロイン、しっちゃかめっちゃかな言動。でも、ヒロインのそのようなハチャメチャな言動の背景の心情は、十分に繊細でいとおしい。
とりわけこの作品の場合、作中作がじつに楽しくて魅力的。
この作者の作品全てに言えるけれど、一筋縄ではいかない登場人物たちと、作者の暖かい眼差しには共感を覚える。このヒロインの魅力は、男性にはあまり理解しづらいかもしれない。逆に、このヒロインの魅力が分かる男性はちょっとみどころがある感じ。
カリスマ〈下〉
カリスマ〈下〉
徳間書店
price : ¥1,000
release : 2004/03

結局救われた者は…

下巻は、保身のために非情な手段を執る一方で、滑稽な感のぬぐえない神郷、神郷と一体化することを求め、淡々と任務をこなす自分自身に厳しい氷室、どこまでも醜態をさらし続ける城山信康、「悟りの会」の異常な雰囲気などの描写が秀逸である。

「悟りの会」では麗子の心の闇も明らかになり、神郷の計画が順調に進み始めた一方、脱会カウンセラー・武石藤夫率いる「覚醒会」と「神の郷」の戦いも熾烈を極める。最後には正義が勝つと思ったのだが、やはりどんでん返しが…。しかし、出来過ぎの感がしないでもない。よって☆は4つ。

悦びの流刑地
悦びの流刑地
集英社
price : ¥450
release : 2006/03/17

川の深さは
川の深さは
講談社
price : ¥680
release : 2003/08

心が締め付けられる作品

『壮大な愛の物語』。
読後最初の感想はコレでした。いささか陳腐にさえ聞こえてしまうかもしれないけれど、私にはそう思えました。
愛情というものを知らなかった少年が、一人の少女と出会い、初めて人間としての『任務』を心に刻む。
そうして独り走り出した少年に、偶然出会った男が感化され、死んだ様に生きていた男はやがて自分を取り戻していく…。
途方もないほど大きな組織に戦いを挑んだ彼らの、根底にあったものは『愛』ではないかと。主要人物のすべてが、それぞれに愛情を抱えて必死に生きているその姿に、心が締め付けられました。
何よりも大切な人間をその心に刻んだ時、人はどうするのか。決して臆病になるのではなくて、臆病さや怖さを越えていける勇気を彼らに教えてもらいました。
「川の深さは」──この言葉を思う時、今でも胸が熱くなります。
女性でも充分に楽しめる作品。一読あれ。
異人たちの館
異人たちの館
講談社
price : ¥920
release : 2002/07

疑っても騙されました。

文庫で600ページ以上もある長い作品ですが飽きることなく楽しく読めました。主人公の島崎は売れない作家で、生計を立てる為にゴーストライターをやっています。ある日、彼のもとに裕福な中年女性からの依頼が舞い込みます。富士の樹海で失踪し、おそらくは死んだと思われる息子の伝記を書いて欲しいというのです。仕事を始めた島崎は、息子の部屋に残された膨大な資料を読み進めながら彼の生涯を追っていくのですが・・・。

基本的には三人称の文章なのですが、随所に一人称の断片的な文章が挿入されています。それを書いているのが誰なのかという点にトリックがあるのだろうと誰もが疑うでしょうが、私は疑いを持ちながらもまんまと騙されてしまいました。伏線であるという匂いをプンプンさせておいて、それでも読者を騙し切る手腕はたいしたものです。

顔に降りかかる雨
顔に降りかかる雨
講談社
price : ¥660
release : 1996/07

消化しきれていない印象

枚数制限があるせいでしょうか、気になる点がいくつかあります。
まず、村野ミロと成瀬の人物描写の甘さ。成瀬が男前だというのは
分かりますが、東大を出て極道と付き合うに至る経緯や、二人の関係
が恋愛らしきものに発展していく必然性が曖昧でした。
二人の恋愛に関しては、作者の頭の中ではロマンスが出来上がってい

るのでしょうが、それが十分に紙面に反映されていません。
正直、この程度のやりとりでなぜ恋愛に?といった感じです。
ミステリー的にはなかなかでした。若干地味な捜査が続きますが、
倒錯した世界を無理なく取り入れ、独自の作風をかもし出しています。

Dの複合
Dの複合
新潮社
price : ¥740
release : 1973/12

浦島、羽衣伝説の蘊蓄と、事件の謎との絡ませ方が絶妙。実に面白い歴史ミステリーです!

 作家の伊勢忠隆は、「月刊 草枕」編集部の浜中三夫から原稿の依頼を受けた。紀行文と随筆とをまぜた読みもので、「僻地に伝説をさぐる旅」というテーマで書いて欲しいというもの。依頼を承諾した伊勢は浜中とともに、浦島伝説と羽衣伝説にゆかりのある土地を訪ねる。ところが取材旅行を始めてから、伊勢の身辺に奇妙な事件が起きるようになった。取材旅行と事件の間に、何か繋がりがあるのだろうか? 不審を抱き、あれこれと推測を巡らせる伊勢と浜中であったが、やがてふたりは殺人事件に直面することになるのだった。

 とまあ、序盤の話の展開は、こんな感じ。話の経糸に、取材旅行の過程で起きる不可解な事件の謎を追いかけつつ、緯糸では、浦島や羽衣といった伝説の蘊蓄を傾ける趣向になっています。そして、このからくりに潜むあるキーワードが明らかになる件りから、思いがけない方向に話が転じていく終盤と、読み始めたら止まらない面白さ。
 また、「ああ、あの時の描写には……そういう意味があったのか」と、後になって思い出される何てことない場面での、用意周到な伏線の張り方。なるほどなあ、巧いもんだなあと、ミステリーを読む醍醐味を堪能しました。

 さらに、事件の渦中で伊勢がシャーロック・ホームズのことを思い浮かべる場面では、くすりとさせられました。そう言えばこの作品、あるホームズ譚と一脈通じるところがある話かなあと。そのホームズ譚のタイトルは、ぐっとこらえて言わずにおきましょう(笑)

 それと、本文庫の解説は先に読まないほうがいいですよ。作品のミソと考えられる点を明かしてしまっているので。本書の趣向にあっ と言わされるためにも、作品読了後にお読みになることをお勧めします。

雨の罠
雨の罠
ソニーマガジンズ
price : ¥998
release : 2006/06

老人と犬
老人と犬
扶桑社
price : ¥650
release : 1999/06

孤独の中で

ケッチャムの作品の大ファンだが、とりわけこの作品は一番好きだ。犬は導入部分であっけなく死んでしまうが、存在感がある。孤独な老人と老犬が寄り添うように生きてきたさまが胸に湧き上がってくる。その相棒を理不尽に殺された哀しみを、鳴いたり喚いたり騒いだりしないところに彼の深い孤独を感じる。

ラドロウの心のうちを冷めた目線で淡々と描くその筆力たるやすさまじいものがある。ラドロウの息子の過去と、犬を殺した少年とが重なり、彼を苦しめる。

「ある国の偉大さとその道徳的な発達の程度は動物の扱いによって計れる」とガンジーの言葉が引用されているが、まったくその通りだと思う。孤独な復讐は悲惨な結末を迎えるが、それでもラドロウは生きる。人物描写の細かさ、ぐいぐいと読者を引き込む筆力に圧倒された。

蒲生邸事件
蒲生邸事件
文藝春秋
price : ¥900
release : 2000/10

永遠の夢、タイムトラベル

宮部みゆきは面白い!と友人に薦められ最初に呼んだ本。この本の面白さは、まず、タイムスリップを通し、平和な時代に流されている我々と昭和激動期へ身を置かれた現代人の心理的ギャップ。次に、過去に身を置きながら、歴史を通して知った(何となく知った)事実から来る優越感、相手に語れない(語りきれない)焦燥感、知りつつも何もできない罪悪感等、複雑な感情交錯。そして吐かない恋。また、現代人から見る激動期を生きた人々の様々な信念への敬意と頑なな信念への滑稽さ。そういった対比が文脈に見事に織り込まれ、文章展開の妙もあって一気に読まさせてしまう一冊。自分が主人公だったらって考えながら読むとタイムトラベルへの永遠の夢が広がっていく。
恋恋蓮歩の演習―A Sea of Deceits
恋恋蓮歩の演習―A Sea of Deceits
講談社
price : ¥730
release : 2004/07

『恋恋蓮歩の演習』って何?

2001年リリース。Vシリーズ第6作。
内容的には前作の『魔剣天翔』の続編的な要素が強い。前作は空、本作は海である(次作『六人の超音波科学者』は山奥というか陸)と自衛隊のようである。(●^o^●)
ストーリーの組み立てが実に良く出来ていてS&Mシリーズの『今はもうない』を思い出した。僕にとってはタイトルの『恋恋蓮歩の演習』の意味だけがナゾである。タイトルもリズム感が良ければ使ってしまうのが森流なのだろう。本作では保呂草はまるでルパン3世・各務亜樹良は峰不二子みたいですらある。(●^o^●)

閑話休題。濃い面子がますます終結している。読んでいると荒木飛呂彦の『スタンド使いはひきあうんだよ』というコトバが頭をよぎって苦笑してしまう。ホントにスタンド使いみたいな面子ばかりだ。(●^o^●)

上と外〈4〉神々と死者の迷宮(下)
上と外〈4〉神々と死者の迷宮(下)
幻冬舎
price : ¥440
release : 2001/02

ハラハラしています。

とにかく面白くて、1巻から4巻まで一気に読んでしまいました。とにかく今は第5巻がでるのが楽しみでしょうがないです。毎巻、毎巻奇想天外な結末と次を読ませたくなる展開は、ジャンルは違えど、なぜかトレンディードラマのように素敵です。一度読んだら、とまらなくなる、本当に素敵な本です。
だましゑ歌麿
だましゑ歌麿
文藝春秋
price : ¥820
release : 2002/06

楽しめます

高橋様の本は、当たり外れがあると聞いた事があるのですが
本著は当たりです。引き込まれて一気に読めました。
読後感も爽やかです。元気をくれる作品です。
主人公の与力、仙波の気風の良さが痛快です。
お薦めです。
時計館の殺人
時計館の殺人
講談社
price : ¥900
release : 1995/06

トリックと恐怖

推理小説の醍醐味のひとつは、名探偵が事件の謎を明かす前と後とで、同じ事実がまったく違うように見えてくる、という感覚を与えてくれることだと思う。
時計館の殺人はその観点から見て、他に並ぶもののない傑作である。
しかも、事件の真相を知ったあとでも、真相を知る前の視点が、魅力的であるという、まれな作品となっている。
あえて言うなら、毛色は違うものの、島田荘司の異邦の騎士が、これに匹敵しうる数少ない作品であろう。
解決編後の視点の魅力は、その大掛りなトリックだし、解決編前の魅力は、事件の最中に与えられる恐怖である。
なお、これは「館」シリーズの一冊であるが、前作を知らなくても、問題なく楽しめる。
短編小説のレシピ
短編小説のレシピ
集英社
price : ¥735
release : 2002/11

この人は本質的に教師なのかもしれない

阿刀田さんの小説は好きですが、エッセイや小説の解説書もすばらしいと思います。

本書は国内外の短編小説に阿刀田氏独自の切り口で迫っています。
その独自の切り口とは、短編小説を作者がどう書いたかというものです。
もちろん阿刀田氏の予測のなのですが、本書を読んだことによって、知って