ミステリー・サスペンス・ハードボイルド 

秋に墓標を〈上〉
秋に墓標を〈上〉
角川書店
price : ¥620
release : 2006/06

ヒストリアン・II
ヒストリアン・II
日本放送出版協会
price : ¥1,785
release : 2006/02/22

手紙
手紙
毎日新聞社
price : ¥1,680
release : 2003/03

【商品詳細】

本格推理から学園ミステリー、パロディー小説や絵本など、さまざまな作風で読者を魅了しつづける著者が、本書でテーマに据えたのは、犯罪加害者の家族。犯罪が、被害者や加害者だけではなく、その家族にまで及ぼす悲しい現実を見据えた意欲作である。殺人犯の弟という運命を背負った高校生が成人し、やがて自分の家族を持つにいたるまでの軌跡を、大げさなトリックやサスペンスの要素を用いることなく、真正面から描ききっている。 武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。判決は、懲役15年。それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴。日を追うごとに、剛志からの手紙は無視され、捨てられ、やがて…。 1999年に刊行された『白夜行』以降、著者は『片想い』 『トキオ』など、連載小説という発表形態を通じて、読み手を飽きさせないだけのストーリーテリングの実力を確実に身につけてきた。新聞連載された本書も、バンドデビューや窃盗事件などの出来事を積み重ね、そのつど揺れ動いていく直貴の心の危うさを巧みに演出しながら、物語を引っ張っていく。しかしながら読み手は、たえず居心地の悪さを感じずにはいられないだろう。なぜなら、直貴に向けられる差別は、私たち自身の中にも確実に存在するものだからである。「差別や偏見のない世界。そんなものは想像の産物でしかない」と言い切る直貴の言葉が、ずっしりと心に響く。(中島正敏)

絶妙で巧妙な文章構成

 差別―差をつけて取りあつかうこと。正当な理由なく劣ったものとして不当に扱うこと―とある。本書は、殺人犯の弟というレッテルを貼られた若者が、差別されながら生きていく姿を描いた感動小説。

 内容は、弟の大学費用を捻出するために強盗殺人を犯してしまい服役する兄。残された弟は、孤独と世間からの差別を受けながら大人へと成長していく。兄は服役中、弟宛に毎月手紙を出していた。世間から白い目で見られる度に兄という存在を疎ましく思いはじめる。そして、音楽でメジャーデビューしようとするときや恋人と結婚を考えたとき、あるいは就職先など、世間は兄という存在を理由に彼を認めようともしなかった。

 しかし、就職先の社長と出会った彼は変わっていく。昔から変わらず接してくれる!人と結婚し、子供も授かった。そして、ある日妻がひったくりに遇い、一緒にいた子供が怪我をする。程なく犯人は捕まり、犯人の両親が彼らの元へ。今までは犯罪加害者の側にいた弟は、このとき犯罪被害者の側も知ることに。そして彼がとった行動とは‥‥、そこで見たもうひとつの兄の手紙‥‥、感涙のラストへ。

 兄の手紙で文章が上達していく様。弟が成長するなかで知らず知らずのうちに卑屈な性格になっていく様。彼を取り巻く人間模様。どれをとっても絶妙で巧妙だ。そしていつものスラスラ読ませる筆力。「やっぱり東野圭吾作品は見逃せない」、そう思わせるには充分すぎる内容であった。とにかく優れた作品であり、必読の書であることは間違いないと言えよう。

小生物語
小生物語
幻冬舎
price : ¥900
release : 2004/07

そうだ、漫画喫茶に行こう

WEBで連載していた一人称が「小生」で書かれている日記をまとめた物です。
いままでの小説とはだいぶ毛色が違うので注意が必要です。乙一氏はあとがきが面白い事で有名ですが
あのノリとテンションでつらつらと書かれています。

所々に散りばめられた独特のユーモアによってニヤニヤしてしまいます。「プッ」と吹き出すとか、
呼吸が困難になるとかではなく、あくまでニヤニヤしてしまうタイプの面白さです。
私は、電車で読んだんですが、終止ニヤニヤ、少なくとも5人は、私のニヤけ面で不幸になったと思われます。
私自身は幸せだったんですが、5人を不幸にしたとなると社会的に見るとマイナスになってしまします。
読むときは、部屋に引きこもって一人で読むようににしましょう。

この本に出てくる「小生」と乙一氏は完全にはイコールではないらしいのですが、(あとがきに書いてある)
乙一氏の興味やら趣向やらの一端に触れられます。私の感想としては、とにかく漫画喫茶と映画館によく行く人だな
ということ。乙一氏のようなパワーのある文章を書くには常に新しい物を取り入れないといけないという事か。
今度、漫画喫茶に行ってみようと思いました。

女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様
女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様
角川書店
price : ¥500
release : 2004/10

さっくり読める会計入門

本編の小説部分はすぐに読み終る軽さで○。
巻末に会計用語集もついていて知識の保管になります。
会計の勉強を始めるきっかけ作り、または勉強の息抜きにおすすめ。

テキストのように体系的にまとまっているわけではないので、
私のような会計初心者には「イマイチ分かんないなー」
という部分もありますが、逆に学習意欲を刺激されます。

ただ表紙が会社のデスクに置くにはちと抵抗あるので星4っつ。

ダーク (下)
ダーク (下)
講談社
price : ¥600
release : 2006/04/14

名探偵、大行進! シリーズ・キャラクター総登場短編集2
名探偵、大行進! シリーズ・キャラクター総登場短編集2
光文社
price : ¥680
release : 2006/06/13

街の灯
街の灯
文藝春秋
price : ¥500
release : 2006/05

ブレイブ・ストーリー~新説~ (1) BUNCH COMICS
ブレイブ・ストーリー~新説~ (1) BUNCH COMICS
新潮社
price : ¥530
release : 2004/04/09

漫画をよみなれていないと

宮部みゆきさんの書く小説が好きなので、購入しました。
普段から漫画を読んでない人が読むとちょっと稚拙に感じるかもしれません。
原作の方は読んでませんが、冒頭書を見るとみゆきさんの原作を生かしたオリジナルに近い作品とのこと。
原作を読んだ人には比較対照として、読んでない人はオリジナルで読めばいいのかもしれない。
コーランを知っていますか
コーランを知っていますか
新潮社
price : ¥580
release : 2005/12

デセプション・ポイント 上
デセプション・ポイント 上
角川書店
price : ¥1,890
release : 2005/04/01

決して飽きさせないスピード感

ミルン棚氷で見つかった巨大な隕石。
大統領選を前に、この発見をうまく使って勝利したい現大統領。
しかしこの発見の裏ではホワイトハウス、NASA、国家偵察局の政治的陰謀が絡み合っていたのです。

この作品も緻密な下調べの元書かれたのだろうな、と想像できるほど背景がしっかりしています。
私には海洋学や隕石の知識はありませんが、それでもわかりやすく謎解きがされていって、読むのをやめられませんでした。
話の展開が速くて、ページをめくるたびに驚きがありました。

逆説の日本史〈12〉近世暁光―天下泰平と家康の謎
逆説の日本史〈12〉近世暁光―天下泰平と家康の謎
小学館
price : ¥1,680
release : 2005/04

東照宮に関して

他の所は別として、東照宮の所を見てがっかりした。
近年では東照宮に対する研究が進んで、従来の見方が改められつつある。いくつも重要な研究が出ており、それらは『週刊ポスト』連載前に見ることができたはずだ(三崎良周、菅原信海、曽根原理、高藤晴俊氏等の研究)。そうしたものを見ていれば、幕府が如何なるイデオロギーを以て天下を支配したのか、また徳川の支配がどのように受け止められたかが解った筈だ。
信長が神になった等という怪しい説に執着する一方で、実際に神になった家康についての記事の貧弱さは御粗末である(前巻の秀吉の場合もそうだが)。東照宮が如何なる教義の下に創建されたのか、という極めて重要な問題が、蔑ろにされている。概してこのシリーズは宗教に関して言えば、初めの大言壮語とは裏腹に無関心であり、レベルが低い。
恐怖の存在 (上)
恐怖の存在 (上)
早川書房
price : ¥1,785
release : 2005/09/09

【商品詳細】

何が真実で何が嘘なのか? 情報操作を簡単に行うことのできる現代社会にうごめく犯罪と情報に翻弄される 人々を『ジュラシック・パーク』のクライトンがスピード感あふれるタッチで描く。最先端テクノ・スリラ ー『State of Fear』ついに登場。 Book Description 誰もが認めるテクノスリラーの巨匠、マイクル・クライトンの最高傑作。 ご多分にもれず、この作品も、読み出したら止まらないサスペンス、最先端のテクノロジー、驚異的なリサーチと、クライトンらしい作品だ。『State of Fear』では、興奮のサスペンスと、現代社会における情報操作に関する示唆に富んだ論評がみごとに融合している。パリの街路から南極大陸の氷河、エキゾチックだけれども危険なソロモン諸島と、読者はジェットコースター並みのスリリングな旅に連れ出される。その間、脳のギアは始終トップに入りっぱなしだろう。

クライトンの中でなにかが変化しているのか・・・?

本書は、まっこうから、「地球温暖化」に関しての
アンチテーゼの姿勢ともとれる文章がたくさん出てくる。
そのことが原因でリベラル系のメディアに昨秋出版時に、
こっぴどくたたかれたらしい。

しかし、「アンドロメダ病原体」からのファンであることに
起因するのかもしれないが、彼の書かんとしている本筋は
なんなのか?を知りたくて、彼の最長作であるにもかかわらず、
何度か読み返してみた。
彼の主張したかったこと・・・それは・・・
これは、読者のみなさんが読みといていただくことに・・・

エンターテイメント性の高い、彼の従来咲く同様、とにかく、
次々に起こる(起こりすぎるのだが、苦笑)事件の数々。
定石どおり、少し先のテクノロジーをうまく導入しながら、
なにがしかの相手に立ち向かう・・・そのパターンは大きくは
崩れていないし、読んでいると映像がアタマの中に投影される
文章手法はいつもと変わらない。ただし、今回、なにかよく
わからないが、彼をしてあせりにも似た、散漫な演出が多く、
ユニークな登場人物を生かしきれていないのが残念。

いずれ、本作も映画化されるだろうが、作者は異なるものの
「ダ・ヴィンチ・コード」のほうが、ある意味、よほど、
クライトン的な作品だったことを思うと、クライトンの中の
なにかが変化しはじめているように懸念されてならない、
読後感のすっきりしない作品にしあがっている。惜しい!

ささらさや
ささらさや
幻冬舎
price : ¥600
release : 2004/04

小さな魔法の物語

死者の魂が残された者へ送る小さな魔法、切なくて、それでいて温かい物語です。
大切なサヤとユウ坊を残して死という運命を受け入れるしかないダンサ様、残された妻をただ見守るしかない彼の気持ちが軽快な文章の中に痛い程伝わってきます。
本当の別れとユウ坊にかけた最後の魔法。
彼が幾度となく繰り返す「馬鹿っサヤ」という言葉が胸にきます。

加納朋子さんの作品に共通する温もりが「ささらさや」という題名と同じように優しく読み終えた後も包み込んでくれます。

ブレイブ・ストーリー~新説~ 4 (4)
ブレイブ・ストーリー~新説~ 4 (4)
新潮社
price : ¥530
release : 2004/09/09

早くも4巻が〜

早くも4巻が登場です。
6月に3巻が発売されてるので
3ヶ月ペースで発刊するのかな。楽しみです。
さて4巻でもミツルの圧倒的強さと冷酷さ
亘の発展途上がんばりぶりが描かれてます
今回はあまり香織ちゃんは活躍してないです
新きゃらミーナちゃんは次巻で活躍してくれるかな
ブックと亘の戦いの決着は〜〜〜

まだ読まれていない方は是非1巻からどうぞ♪

ブレイブ・ストーリー(上)
ブレイブ・ストーリー(上)
角川書店
price : ¥1,890
release : 2003/03/05

【商品詳細】

おだやかな生活を送っていた男の子に、突然、両親の離婚話がふりかかる。家を出た父を連れ戻し、再び平和な家族に戻りたいと強く願う少年が向かった先は、運命を変えることのできる女神の住む世界「幻界(ヴィジョン)」だった。5つの「宝玉」を手に入れ、女神のいる「運命の塔」を目指す彼を待ち受けるものとは!? トカゲ男にネコ娘、火を噴くドラゴン。コミカルなキャラクター勢とともに、次々と沸き起こるトラブルを乗り越え、少年は強くたくましくなってゆく。 現代社会の歪みを浮き彫りにしたクライム・ノベルから、下町情緒あふれる時代小説まで、さまざまなジャンルにおいて高水準の物語を生み出してきた著者が新たに挑んだ作品。それは、上下巻あわせて2300枚にも及ぶ壮大なスケールで描かれた冒険ファンタジーである。 名実共に日本を代表する著者は、子ども時代のように空想の世界を素直に受け入れられない大人の読者のために、周到なお膳立てを忘れない。まずは、上巻の半分を占める現実世界の描写。幽霊を信じないほど「マジメでカチカチ」で、両親のいいつけに反抗できない「いくじなし」である小学5年生のワタルが、「運命を変えたい」と切実に願うまでに至る日常を丹念に描くことで、読者を主人公の気持ちに感情移入させるのだ。さらに、「幻界」の設定が効いている。「『幻界』とは現世に住む人間の想像のエネルギーが創り出すもの」であるため、ワタルが大好きなロール・プレイング・ゲームのシリーズに登場する舞台やキャラクターに似ていて当たり前。ファンタジーが苦手でもこれなら頷ける。子どもがゲームに影響された夢を見ているのだと。しかし、一旦「幻界」に入り込むと、これら現実的感覚が揺らぎ始める。 次から次へと現れる愉快な登場人物とドキドキハラハラのハプニング、そして感動の出会いと別れ。流れるようなストーリー展開に、カチカチの大人もいつしか幻の世界を行く「旅人」となる。(冷水修子)

ゲーム世代でない人には楽しめないのでは...

宮部みゆきさんの作品は何冊か(いくつかは夢中になって)読みましたが、この本は他の作品と違うようです。どういう人々が対象の本なのでしょうか。前半は宮部ワールドですが、後半の違う世界に行ってからの話の展開には、子供のやってるファミコンを隣りで眺めているような違和感を覚えてしまいました。ゲーム世代の人々は夢中になって入り込めるのでしょうが、そうでない大人の方には楽しめないかもしれません。
百器徒然袋 風
百器徒然袋 風
講談社
price : ¥1,365
release : 2004/07/06

下僕、下僕、下僕。

あらたなる下僕となった本島氏の視点によって薔薇十字探偵団、唯我独尊・神にも等しき探偵榎木津氏の活躍(というより事態を更に悪化させる様)が語られています。

3話共に明快な勧善懲悪の物語ではあります。
すっかり下僕が板についた(前職が刑事とはとても思えない)益田、典型的一般的市民の本島の情けなさぷリ、それとは対照的に榎木津は自らの身をもって悪を殲滅、中善寺は悪魔的策略をもって懲らしめます。
暗さは微塵も無くニヤニヤする事必至。

「五徳猫」では「絡新婦」のオッチョコチョイ女、「雲外鏡」ではお馴染みの刑事、「面霊気」ではお馴染みの中善寺を取り巻く面々、と京極堂シリーズを通読してきた読者はここでもニヤリ。

特筆は「面霊気」。終盤では榎木津の意外な一面、そして今まで名前だけは再三再四出ていたあの人がとうとう登場します。
この点に於いても購入価値はあります。

人格転移の殺人
人格転移の殺人
講談社
price : ¥660
release : 2000/02

SFミステリを堪能しました

 人格が入れ替わった六人の中で起きた殺人。一体犯人は誰の人格で動機は?
 謎を追う楽しさが満載でした
壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2
壬生義士伝 上 文春文庫 あ 39-2
文藝春秋
price : ¥660
release : 2002/09

新しい新選組観

新撰組といえば司馬遼太郎の『燃えよ剣』が有名ですが、これはある意味それと対極に立つ新撰組観です。ひたすら「武士」というものにこだわって生きていく土方歳三の『燃えよ剣』。それに対して、「守銭奴」とさげすまれながらも、飢え死にしそうな家族のためにひたすら人を斬り続けた吉村貫一郎の『壬生義士伝』。「士道」からみた新撰組観が多い著作にあって、「家族」という「義」に生き抜く主人公から新撰組を描いてあるのは、かなり新鮮です。「新撰組で一番強かった男」吉村貫一郎。彼の腕は、あの沖田総司や永倉新八と互角だったという。また彼を取り巻く人物の描写も面白い。家族のために生き抜くという吉村の生き方と対極の生き方をし、吉村を嫌っている新撰組一番の使い手、斉藤一(映画 壬生義士伝では佐藤浩一が演じているのですが、これがまたかっこいい)。とにかくこの人は全てがミステリアスですね。数少ない新撰組の生き残りです。あの西南戦争では、「今こそ鳥羽伏見・戊辰戦争の弔いだ。」と警視庁の一員として出征し抜群の戦功をあげたという。読み出すと時間を忘れます。
動機
動機
文藝春秋
price : ¥540
release : 2002/11

すごい

この作品を読んで、実際に悪用する人が出ないことを祈ります。
特に「逆転の夏」は、読後、しばらく「ぼ〜」っとしてしまい
拍手を送りました。こんな話が考えられるなんて、すごいです。
蜂の巣にキス
蜂の巣にキス
東京創元社
price : ¥903
release : 2006/04/22

電子の星 池袋ウエストゲートパークIV
電子の星 池袋ウエストゲートパークIV
文藝春秋
price : ¥540
release : 2005/09/02

安心できるって感じかな

率直に、やっぱり面白いって思いました。
1作目からそうだったんですけど、買って即、読み始めてその日のうちに2,3時間で読み終えてしましまいました。
私は普段から多くの小説を読むたちではないので、小難しい論評はできませんが、率直に面白いと思いますよ、本当に。
この作品に対するほかの方のレビューを見ても明らかなように、1作目から読み込んでおられる方にとっては物足りないかもしれません。
しかし、カラーギャングの抗争から始まり、近作でもかなりネット社会の裏事情などが題材となっているため、大変タイムリーで、リアリティーがあります。
特に東南アジアの少年の話はかなり、胸を打たれました。
私自身、学生時代にああいった軍事政権のやってきたことなど、ありえない位ひどいことがされていた事を講演会などで聞き、かなり失望した経験があるからです。
『マコト』を介してさまざまな事象を題材にできるこの作品は、ある種の偉大なるマンネリともいえます。
ぜひ一読ください。
クリスマス・プレゼント
クリスマス・プレゼント
文藝春秋
price : ¥950
release : 2005/12

最悪
最悪
講談社
price : ¥920
release : 2002/09

これが序章だ

読む順番を間違えるとせっかくの上質のミステリーの味わいが
半減します。まずは「最悪」から読みましょう。
デティールで読ませてくれるので、苦にはなりません。
急展開の終盤も楽しめるでしょう。
そして読み終えてから「邪魔」を読みましょう。
さらに凄い奥田ワールドが待っていますよ。
個人的には「太田」についての詳細を描いて欲しいところなんですが・・・
ブレイブ・ストーリー~新説 9 (9)
ブレイブ・ストーリー~新説 9 (9)
新潮社
price : ¥530
release : 2005/10/08

ヤングガン・カルナバル―ドッグハウス
ヤングガン・カルナバル―ドッグハウス
徳間書店
price : ¥860
release : 2006/06

ベルカ、吠えないのか?
ベルカ、吠えないのか?
文藝春秋
price : ¥1,800
release : 2005/04/22

ゆるい小説が苦手なら

 長過ぎない作品なので、出来るだけ小分けにしないで物語のスピード感を楽しみながら読むのがオススメです。
 古川ワールドの格好良さ(研ぎ澄まされた弱肉強食の世界)が堪能できます。何と言っても、犬たちが格好いいのです。出てくる犬たち一頭ずつが皆、驚くような運命を背負っています。それに引き換え格好悪いのは・・・、となってしまいますが。
 壮大な犬・クロニクルと、かなりいかれて格好いい元やくざ嬢のロシアにおけるストーリーがいつのまにか繋がって・・・。
 最後には、こんな小説読んだことない!と叫べることでしょう。
 
配達あかずきん
配達あかずきん
東京創元社
price : ¥1,575
release : 2006/05/20

むかし僕が死んだ家
むかし僕が死んだ家
講談社
price : ¥560
release : 1997/05

これが一番好き!

私は東野さんの作品をたくさん読みましたが、この作品は読んだもののなかで一番ドキッとしました。東野さんの作品はどれも最後にはえっと驚かされることが多いのですが静かに静かに進んでいく場面展開とそれにしたがって増していく恐怖感がたまらず一気に読めてしまいます。東野さんの悪意、秘密、分身、変身のような作品がお好きな方には是非!
火車
火車
新潮社
price : ¥900
release : 1998/01

追う、追う、追う、追われる・・・

カード社会や自己破産者の実態を鋭く描いた作品、として聞いていましたが、一人の謎の失踪女性を”追いかける”ミステリーとしても充分楽しめました。ひょんなことから、親戚の婚約者である失踪女性を探すことになった求職中の刑事が、彼女の失踪の原因を探りながら少しづつカード社会の生み出した恐ろしい事件の真相に迫っていくことになります。ただ、こういった「追いかける」型のミステリーにありがちですが物事が都合よく進みすぎるのが玉にキズ。終わり方は見事だと思います。
文庫版 百器徒然袋―雨
文庫版 百器徒然袋―雨
講談社
price : ¥1,040
release : 2005/09

榎木津の魅力が前面に押し出された作品

『塗仏の宴』後の京極堂シリーズの間に挟む閑話休題としてふさわしい作品であると思う。京極堂シリーズにおいて榎木津の役割はあくまで京極堂をサポートする側だったのに対し、今回は京極堂が完璧な脇役として榎木津の魅力を前面に押し出している。
話の流れ自体も軽妙で、どちらかといえば京極堂シリーズにあるような重苦しいものは感じられない。サブタイトルも、話の主題になる妖怪の類ではなく、落語の謎かけに近いのが面白い。また、今までの「関口視点」ではなく「僕視点」というのが新鮮味がある。
京極堂シリーズを愛でる諸兄にぜひお勧めしたい。榎木津礼二郎の神がかり的な鮮やかさに、きっと舌を巻くだろう。
ドリームバスター〈3〉
ドリームバスター〈3〉
徳間書店
price : ¥1,680
release : 2006/03

流れゆく雲―グイン・サーガ〈107〉
流れゆく雲―グイン・サーガ〈107〉
早川書房
price : ¥567
release : 2006/04

ヒートアイランド
ヒートアイランド
文藝春秋
price : ¥710
release : 2004/06

まるで映画みたい

 まるで映画を見てるみたいに文章が頭の中で映像化された。とくに銃撃シーンはよかった!自分の想像力もまだまだ捨てたもんではないかも♪この作者さんの文章力がすごすぎるのかも♪とにかく入りこめた。tkselementさんのレヴューを見て買いました。よい本の紹介ありがとうございます☆
逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎
逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎
小学館
price : ¥650
release : 1997/12

卑弥呼は日巫女だった。

日本草創期の史料の少ない、また史料があっても、既存の史料の価値が時によって変化するこの時代を、極めて理論的に分析していて、読んでいてここちよかった。卑弥呼とはそもそも称号で、日巫女即ち天照神である、という氏の推論は、正否は別として、現在の魏志倭人伝にのみ頼り邪馬台国の位置を決定しようとする他のどの説よりも強烈なインパクトを受けた。時に学会批判が行き過ぎて、眉をひそめたくなるような部分もあったが、全体としてはシリーズのなかでも出色の出来だと思う。
白昼の死角
白昼の死角
光文社
price : ¥1,200
release : 2005/08

高木氏の作品中イチ押しの傑作悪漢小説!

映画&ドラマ化もされておりとても面白い作品です。
確か主人公鶴岡役を、映画では夏八木勲が、ドラマでは渡瀬恒彦が
演じていたと記憶しています。逆かな?
当時の映画コピー「狼は生きろ、ブタは死ね!」が強烈で、ダウンタウン
ブギウギバンドの主題歌も印象的でした。
有名な「光クラブ事件」を題材にとって、戦後のドサクサのなかで
大掛かりな経済詐欺に手を染める東大生がのし上がり、破滅していく
様を息もつかせぬ筆致で描いています。大部ですが全くあきません。
法の抜け道をつき巧妙に仕組まれた数々の詐欺手口の描写もスリリング
なのですが、鶴岡の尻尾を掴もうとする検察官との駆け引きも見所。
なにより、「悪の哲学」を身に帯びた主人公鶴岡の造形が一番の魅力
になっています。
高校生の時に初めて読んだのですが、この本で初めて手形の何たるか
を知りました(「裏書譲渡」とか「善意の第三者」とか)。
復刊したのはおめでたいが、なんか復刊する度に値段があがっている
ような気がします・・・
顔 FACE
顔 FACE
徳間書店
price : ¥620
release : 2005/04

組織との葛藤−輝く個人

本書は傑作である。にもかかわらず評価があまり高くないというのは、他の横山警察小説のレベルが高すぎるからだろう。イチローが「ヒットを打たなかった」らニュースになるようなものだ。作家にとっては損だが、読者にとってはこれにまさる幸せはない。
さて、本書でも警察組織と個人の相克が丁寧に描かれる。高度に発達した組織社会である現代日本において、「組織」と「個人」の葛藤は誰にとっても他人事ではない。そして警察という公権力を扱う「硬い」組織において、組織−個人の葛藤はもっとも顕著な形で現出する。その暗色の葛藤の中で、個人の「想い」が色鮮やかに輝くのだ。婦人警官・平野瑞穂の成長物語は、その果実である。あたかも泥土から咲く蓮の花のように。
ブレイブ・ストーリー~新説~ (2) BUNCH COMICS
ブレイブ・ストーリー~新説~ (2) BUNCH COMICS
新潮社
price : ¥530
release : 2004/04/09

ここに来てがっかり

親子の意見が、一致しました。
原作と大きく離れ、ありふれたコミックとなってしまいました。
1を読んでいて、感じた危惧が当たってしまったと言うのが、正直な感想です。
 原作に惹かれた方には、少しつらいかと思います。
ブレイブ・ストーリー~新説 10 (10)
ブレイブ・ストーリー~新説 10 (10)
新潮社
price : ¥530
release : 2005/12/09

五郎治殿御始末
五郎治殿御始末
中央公論新社
price : ¥620
release : 2006/01

ゴーストハント 9 (9)
ゴーストハント 9 (9)
講談社
price : ¥410
release : 2006/02/06

クラインの壷
クラインの壷
新潮社
price : ¥620
release : 1993/01

この本がきっかけで自分は昔岡嶋二人にはまりました

ラストが後を引く怖さ。似たような話は他にもあるがやはりこれはその深みにおいて他とは一線を画している。
この本を見つけたときドラマ化されたという帯がついていた。多分小説より良い出来でないことは確かだと思うがそれでも観てみたい気がした。
クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識
クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識
講談社
price : ¥1,029
release : 2002/05

衝撃を受けました。

 自分は読書経験は非常に浅いどこにでもいるただの高校生だ。そしてこの小説を読んで衝撃を受けた。いままで読んできた小説(といっても大半がいわゆるライトノベルだが)とは面白さが桁違いだった。

 最近あり溢れている萌え要素、日常を描きながらもズレている壊れた世界、基本的な部分が欠落している主人公、正常じゃないキャラクター、自分にとってはあまり関係ないミステリ要素(これが最重要な方もいますか)、明かされない謎もありますが考えれば簡単だし(あくまでも仮説に過ぎない)。そういった要素が絡まって衝撃に繋がった。

 本当に小説という形式の作品に対してここまでの感情を抱いたのは初めてだった。ガキが何言ってやがると思ってくださって結構です。現在、自分にとってこの作品!極点である。

アイソパラメトリック
アイソパラメトリック
講談社
price : ¥650
release : 2006/03/15

春は裏切りの季節―イヴ&ローク〈12〉
春は裏切りの季節―イヴ&ローク〈12〉
ソニーマガジンズ
price : ¥893
release : 2006/04

恐怖の存在 (下)
恐怖の存在 (下)
早川書房
price : ¥1,785
release : 2005/09/09

いつものクライトンとは少々異なるものの・・・

本書は、まっこうから、「地球温暖化」に関しての
アンチテーゼの姿勢ともとれる文章がたくさん出てくる。
そのことが原因でリベラル系のメディアに昨秋出版時に、
こっぴどくたたかれたらしい。

しかし、「アンドロメダ病原体」からのファンであることに
起因するのかもしれないが、彼の書かんとしている本筋は
なんなのか?を知りたくて、彼の最長作であるにもかかわらず、
何度か読み返してみた。
彼の主張したかったこと・・・それは・・・
これは、読者のみなさんが読みといていただくことに・・・

エンターテイメント性の高い、彼の従来咲く同様、とにかく、
次々に起こる(起こりすぎるのだが、苦笑)事件の数々。
定石どおり、少し先のテクノロジーをうまく導入しながら、
なにがしかの相手に立ち向かう・・・そのパターンは大きくは
崩れていないし、読んでいると映像がアタマの中に投影される
文章手法はいつもと変わらない。ただし、今回、なにかよく
わからないが、彼をしてあせりにも似た、散漫な演出が多く、
ユニークな登場人物を生かしきれていないのが残念。

いずれ、本作も映画化されるだろうが、作者は異なるものの
「ダ・ヴィンチ・コード」のほうが、ある意味、よほど、
クライトン的な作品だったことを思うと、クライトンの中の
なにかが変化しはじめているように懸念されてならない、
読後感のすっきりしない作品にしあがっている。惜しい!

沙高樓綺譚
沙高樓綺譚
徳間書店
price : ¥660
release : 2005/11

ここで聞いたことは巌のように口を閉ざしてもらさず

六本木辺りのビル最上階の豪勢で厳粛なサロンで聞く不思議な話の数々。

最初の話は、浅田次郎ファンなら、アノ話にふと想いをはせるはずです。
続く話の中には、現実なのか夢うつつなのかわからない話もあり、またタネを明かせば不思議から離れてしまうような話も...。この辺りの料理の仕方が、さすが浅田次郎です。

多分1冊ではまだ堪能が足らない気がします。続編もはやく文庫本化してくれないでしょうか(笑)

消された一家―北九州・連続監禁殺人事件
消された一家―北九州・連続監禁殺人事件
新潮社
price : ¥1,470
release : 2005/11

瓦礫の矜持
瓦礫の矜持
中央公論新社
price : ¥1,890
release : 2006/06

ウィンディ・ストリート
ウィンディ・ストリート
早川書房
price : ¥2,310
release : 2006/06

変身
変身
講談社
price : ¥620
release : 1994/06

悲しかった・・・

 辛く悲しくそして切ないお話でした。自分が変わっていく、それも自分の意図に反して・・・。もうそれだけで気が狂いそうになると思う。読んでいて胸が痛かったです。
 ラストは涙がでました。「よく頑張ったね。」と成瀬さんに言いました。
千里眼背徳のシンデレラ (下)
千里眼背徳のシンデレラ (下)
小学館
price : ¥790
release : 2006/04/03

黒と茶の幻想 (下)
黒と茶の幻想 (下)
講談社
price : ¥650
release : 2006/04/14

TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR
TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR
エンターブレイン
price : ¥1,785
release : 2005/06/30

夏の欠片

劇場版「機動警察パトレイバー2 the Movie」の監督・押井守自身の手による小説化の完全版。
手に取っただけで、どこか懐かしい。
冒頭の「気づいた時には手遅れだった」との一文とシンクロするように、どっぷりと、あのパトレイバーの世界に浸っていた。

野明「いま何をしたらいいのか。……確かについこの間まで考えなくても判ってた気がしてたのにな」
進士「終わってしまったんですよ」「任務に明け暮れて、毎日がそれこそ精一杯で……昨日を振り返る余裕もないくらい充実していて、まるで子供の夏休みみたいな」「僕らの夏は、もう終わったんですよ」

謎の不明機による横浜ベイブリッジの爆破に始まる、自衛隊と警視庁の一触即発の緊迫した状況…といった劇場版と共通の本筋とは別に、小説オリジナルの場面に、心に浸みるものが多かった。
進士の言葉通り、僕らの夏休みは終わってしまったのだろうが、しかし、時には振り返ってみるのも良い。
あの夏の欠片が、たくさん詰まった作品だ。

逆説の日本史〈2〉古代怨霊編
逆説の日本史〈2〉古代怨霊編
小学館
price : ¥690
release : 1998/02

怨霊信仰の検証

「聖徳太子編」から「平城京と奈良の大仏編」まで。

聖と徳があったから聖徳太子と“おくりな”されたのではない、というのは衝撃的なことですが、生前の業績がどう変わるのか、というのが提示されなかったので、尻切れトンボな印象でした。

「日のいづる処の天子〜」が中国に対して挑戦的(無礼極まりない)外交オンチの手紙であることは良く分かりましたし、供養する子孫がいないと偉そうな“おくりな”になる、というのも分かりました。

個人的には、なぜ政治を“まつりごと”と読むのか長年不思議だったが、それがスッキリしたのが良かったです。

この巻はほぼ怨霊信仰についての記述なので、先に3〜5巻を読んでしまっている私には、少々くどく感じてしまいました。
ちゃんと順番に読んでいればそんなことはないのでしょうが。

魔球
魔球
講談社
price : ¥580
release : 1991/06

魔球を読んで

野球をモチーフにしたミステリーな訳だが、その組織の中での人間関係の変化がとても面白い。
そして、悲しいストーリーの中に、何かしら希望を持たせようとする手法も嫌味な感じがなくて成功していると感じた。
甲子園決勝の息の詰まりそうなシーンも、悲しいエンディングも、全てが一気に駆け抜けていくスピード感がとても気持ちよかった。

それゆえか、もう一度読んでみたくなる感覚を味わうことができる。

この作品のもの悲しさは、序盤から予感させられるもので、ムードが全体的にくらかった気がする。
ひしひしと感じるこの暗さの原因が、終盤に分かってくるにつれて、読者の涙の数が増えてくことになるだろう。
あとはそれが快感か不快かの違いだけだと思う。

そして扉が閉ざされた
そして扉が閉ざされた
講談社
price : ¥600
release : 1990/12

やっぱ巧いです

久しぶりに読んだ岡嶋二人の作品。
既に一度読んだ作品だけど、結末をすっかり忘れていた...(^^;
おかげで結構楽しめました。

大富豪の娘の事故死が原因で地下シェルターに閉じ込められる男女4人。
事故死に疑いを持つ遺族の手によるものだ。
閉じ込められた理由を知った4人が、シェルター内で繰り広げる
脱出劇と事故死への推理。
事故死では無かったのか...犯人は誰なのか...。

やっぱ巧いですね。
巧みに敷かれた伏線、少しずつ出てくるヒント。
4人それぞれが論じる推理が交錯して徐々に確信へ迫っていく...。
気が付けば、閉じ込められた4人と一緒に推理してしまってます。
それが狙いなんでしょうけど、その持ってき方が巧いです。
後半の展開がまた面白い。どんでん返しに次ぐどんでん返し。
2度目でも十分に楽しめる作品です。

文庫版 塗仏の宴―宴の始末
文庫版 塗仏の宴―宴の始末
講談社
price : ¥1,100
release : 2003/10

今後に期待。

不気味さ怖さではシリーズ中群を抜いているかと思いますが、結末に到っては若干不満も有りこの評価。しかしその不満点をカバーしてしまうだけの一級のサスペンス小説となっていると思います。
前作でのショッキングなラストを受けてスタートする本書では、榎木津氏や今までは完全脇役だったキャラの出番も多く、京極堂の重い腰を上げさせるのが意外な人物の一言だったり、最後の立ち回りにも意外な人が、と随所にシリーズを通読してきた人を満足させてくれる一冊。

前作では風太郎の連作モノを、本書では久作の代表作と笠井氏のシリーズに登場する人物を思い起こしましたが、そこは流石に京極流に仕上げられています。

びっくり館の殺人
びっくり館の殺人
講談社
price : ¥2,100
release : 2006/03

千里眼背徳のシンデレラ (上)
千里眼背徳のシンデレラ (上)
小学館
price : ¥770
release : 2006/04/03

逆説の日本史 (3)
逆説の日本史 (3)
小学館
price : ¥650
release : 1998/04

称徳天皇を再評価しました

この巻で1番好きなのは、称徳天皇と道鏡の考察。なるほど、これを読むとこの時代の反逆者は、実は藤原仲麻呂(恵美押勝)であることが、よく分かるし、また充分に説得力のある史実や証言が詰まっている。また、続く光仁天皇桓武天皇以降、天皇家の黄金時代が短くはあるが続くのだが、藤原氏がいかに巧妙に取り入って、後の摂関時代の礎を作っていったか、などがよく分かる。作者も書いているとおり、平安時代は、ドラマとしての人気がない(そういわれれば確かにそうだ)が、どっこい、日本史としては、飛鳥奈良〜平安時代がもっとも面白い、と思わせてくれた。やはり、怨霊と言霊の国なんだなあ。でも、称徳って、可哀想だなあ、合掌。
クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子